そのほかの効果(体温と免疫力、汗をかくことの効能)
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■免疫力・治癒力の促進
人間の体温が1℃上昇すると。基礎代謝が10%以上、免疫力が50-60%も上がるといわれているように、体温は免疫力を大きく左右します。風邪をひいたとき熱が出るのも、体温を上げて免疫力を上げようとする防衛反応といわれています。また、体温が低いと体内の細菌に対する抵抗力が低下し、腸内では悪玉菌や有害菌が増殖して様々な病気や感染病の原因にもなってしまいます。「体が冷たいと、免疫をつかさどる細胞や酵素は全然うまく機能しない」
(米国カリフォルニア大学の麻酔専門医ダニエル・セスラー)
体が冷えていると、冷えている部分の代謝活動が落ち、大切な栄養素や老廃物を運ぶ血行も悪くなり、そのため、婦人科系の病気だけでなく、心筋梗塞や脳卒中、ガン、アレルギー、うつなどの精神病など、あらゆる疾患の発病に影響を与える可能性があります。
■体温低下による障害
血液は私達の体に60兆個もあると言われる細胞に栄養素、酸素、白血球、免疫物質、ホルモンなどと一緒に温度も運んでいます。その温度が一つ一つの細胞の代謝を、活性化させる大きな役割を持っています。体温の低い所は、新鮮な暖かい血液の流れが悪く、代謝にとっても悪い状態となります。
体の内部・芯(CORE)と体の外部・殻(SHELL)とでも1℃程度違います。体の内部芯温度を37℃に保つ事が必要とされていますが、外気の温度環境によっても体の温度分布は大きく変わります。
(※図:「感覚の地図帳」山内昭雄/鮎川武=講談社・共著より)
■汗をかくことによる効果
私たちは自然環境の変化による四季の温度変化に、自らの皮膚をさらさない冷暖房によって、本来あるべき体温調節機能を弱体化させて、抵抗力を失った人たちが、急増しています。特に体温調節に大切な役目を果たす発汗が、有効に機能する機会が少なくなっています。全身からの健康的な発汗は、体温調節機能や自律神経にもよい影響をもたらします。
また、体内の不要物を排泄する基本的な機能には便・尿・汗がありますが、その中でも汗は乳酸などの疲労物質を排泄する大切な働きを持っています。汗には塩分・乳酸・尿酸・尿素・硫化物・アミノ酸・アンモニア・クレアチンなどの毒性物質が体内では酸として蓄積されます。発汗により体内に蓄積された毒性を排出する事で、酸性体質を健康的な弱アルカリ性に改善します。
汗が体表面により気化されることによる爽快感は、気持ちもリフレッシュしてくれますし、気化熱によるカロリー消費と代謝のアップは、ダイエット中の方にもおすすめです。
この様に体にとって良い汗を、ストレスを受けずに全身より発汗することは、美容や健康維持にとっても大切なものなのです。
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